焼けた銀杏(飛木稲荷神社)

February 19th, 2006

マップ

押上と曳舟の間の住宅街にある飛木稲荷神社には、3月10日未明の空襲で焼けた跡を残す大銀杏が祭られている。黒く焼けこげた幹の木肌は、焼夷弾による火勢の凄さを物語る。

DSC00784.jpg

DSC00790.jpg

DSC00792.jpg

DSC00796.jpg

DSC00798.jpg

DSC00801.jpg

DSC00799.jpg

この大銀杏は、神社の名前にも由来する神木で、樹齢は約5〜600年とされ(別の縁起によれば1000年を超えるとされる)、区の保護指定を受けている。墨田区保護樹木のうちで一番大きいとされる。

焼けた大銀杏は戦後生き返り、60年たった今も春には若葉、秋には黄葉で天おおう。

説明版には次のようにある

飛木稲荷神社のいちょう
 「神社の名前に由来する御神木で、目通り約4.8メートルもあり、樹齢も五から六百年はくだらない区内随一の大木です。
戦災で一部が焼失し、樹高も十五メートルと低いが、近年いきおいを盛り返し、樹形も整ってきています。
 江戸時代以前、このあたりは利根川(瀬替以前)の川口で、川の運ぶ堆積物により陸地化が進んできたところです。葛西地域の西の海岸線の一部となっており、平安、鎌倉時代のあたりから、後の本所、向島の境ともなる古川沿いに自然堤防となっていたと推定されます。
 江戸時代この辺りは寺島新田と呼ばれ、順次開拓されていく様子もうかがえます。
 このいちょうの大木は、その自然堤防に育った歴史の証しといえます。

DSC00788.jpg

DSC00807.jpg

昭和八年建之と彫られた「國威宣揚」の国旗台や、古い地名である「請地町」の文字が入った貯水槽は、戦前からここにあったものであろう。


大きな地図で見る

  1. よしか

    はじめまして。
    ご縁あって、飛木稲荷神社の、実話の絵本を作らせて頂いたものです。
    貴重な歴史の証言として、戦争を体験されたかたによくお話を聞き、
    一生懸命作らせて頂きました。
    是非、読んで見て下さい。図書館に入っております。
    「七本の焼けイチョウ」という題です。

  2. ueno

    よしかさん、お知らせありがとうございます。
    是非読んでみたいと思います。

  3. よしか

    ありがとうございます。嬉しいです。

コメントを書く